Kusuyoリサイタル「ゆだねる瞬間」in 京都市国際交流会館
2011年 06月 22日
このたびは、通常の歌手のMCの代わりに要所要所で私がナレーションを入れるという新しい試みにチャレンジした。
歌と演奏、そして芸術的な金森瞭子さんの衣装
目でみて・・耳できいて・・と見どころが満載のステージだけに、説明のナレーションも重大なお役目となってくる。
これまで数々の司会進行をしてた私も実は、オール影マイクは初めてのことだった。
少々緊張したせいでのっけからかんでしまった・・・気を取り直してナレーションは続く。
観客の様子はほんの小さなモニターのみ。どうやら、少々長いナレーションにも観客が耳を傾けてくれているのがなんとなくわかる。
ピアノやギター、ドラムなど生バンドの演奏者たちと歌手とナレーション・・・たった一回のリハーサルで皆が息をあわせてステージをつくっていく感じに大きな力をもらった。
kusuyoさんの歌は3部に分かれ、途中ジャズの演奏も入ったり約2時間にわたり、たっぷり楽しませてくれた。
今回は、Kusuyoさんの歌の素晴らしさに、かなりの品格を加えてくれたのが、衣装である。
西陣織りの帯や、和紙をふんだんに使ったその衣装の構造を見たとき、日本文化を本当に大切にしている金森瞭子さんの才能に驚愕した。
何しろ、帯という一本の布をむやみに切ったりしていないのだ。
ジャケットなどカーブをつくってダーツを取っているが生地は切っていない・・・???構造としたら、折り紙のような感じなのである。
たたむと平になる!着ると立体になる! まさに折り紙! すごい! 天才!と思った。
Kusuyoさんのステージは毎回感動してしまい、司会しながら号泣している私だが、今回はこの素晴らしい衣装にも感動して涙してしまった。
Kusuyoさんが歌った 中島みゆきさんの曲で「糸」という歌の歌詞にあるフレーズ
縦の糸はあなた 横の糸は私
織りなす布はいつかだれかをあたためうるかもしれない
人と人との出会いを糸にたとえ、織りなす布から 幸せ=仕合わせへとつながるこの歌を聴いているうちに、針に糸を通し、布と布を縫い合わせて大切に服をつくる金森瞭子さんの姿が瞼に浮かんだ。その大切に制作された服に包まれ、今まさに、気持ちよさそうにうたうKusuyoさんは、本当にみなさまから愛されているのだとおもうと胸が熱くなった。
そのKusuyoさんが力の限り観客の為に歌う・・・観客は感動にあふれる涙をぬぐっている。
そしてこうして存在している小さく無力な私でも、一本の糸となり、他のたくさんの糸と協力すれば一枚の布となり、いつか人をあたため、幸せにできるのかも知れないと思ったら大きな勇気もみなぎってきた。
生きることや命をテーマに歌う歌手Kusuyoさんのステージでまた大きなエネルギーがここに生まれた。
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by h-s-miyazaki
| 2011-06-22 23:30
| Kusuyoコンサート